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お葬式と告別式って何が違うの?詳細を徹底解説

「葬式」「葬儀」「告別式」など、お葬式をあらわす言葉は複数あります。その違いを知らないと、全て同じ意味であると捉えられがちですが、実はそうではありません。

それぞれの言葉の意味を徹底解説しましょう。

一般的にいう「お葬式」は「葬儀式」+「告別式」のこと

一般に何気なく使っている「お葬式」という言葉ですが、これは2つの意味を含んでいます。「葬儀式」という儀式と、「告別式」というお別れの式の2つです。

葬儀式とは、宗教者などが主導で執りおこなう、人を弔う儀式のことです。わかりやすくいえば、仏式ならお経を読んでいる時間が葬儀式となります。

より詳しくいえば、仏式における葬儀式とは、故人が仏弟子になり、浄土へ送られるための儀式です。

一方、告別式とは、親族が会葬者とともに死者を悼む場です。お葬式の中で弔辞や弔電を読む時間、焼香をする時間、喪主が挨拶をする時間などが告別にあたります。

お葬式は、故人と宗教者との儀式である「葬儀式」と、故人と残された人々との別れの場である「告別式」とが並行しておこなわれる空間なのです。

司会の言葉をよく聞いてみると、「葬儀ならびに告別式を執りおこないます」といっている場合が多いでしょう。

葬儀式と告別式との関係は結婚式を考えるとわかりやすい

ここで、突然ではありますが、結婚式の構成について考えてみましょう。結婚式の招待状を受け取ったとき、「自分は結婚式から出席するのか、それとも披露宴だけに行けばよいのか?」と確かめることが多いと思います。

最近では披露宴を含めても参加人数が少なくなってきたことを受け、全員が式にも披露宴にも出席するという形式が広まりつつあります。

しかし、基本的には結婚式には親族だけが出席し、披露宴には友人関係も集うものという認識をしている人がほとんどではないでしょうか。

結婚式は神や人に結婚を誓う儀式であり、披露宴はみんなでお祝いをする場になります。こういった意味の違いも、一般的に知られているところです。

ここで結婚式とお葬式を照らし合わせてみましょう。新郎新婦と宗教者との儀式である結婚式の部分は、故人と宗教者との儀式である葬儀式にあたります。

そして、新郎新婦と出席者との祝いの場である披露宴の部分は、故人と参列者との別れの場である告別式にあたります。

儀式ではなくお別れ中心なら「告別式」と呼ぶ場合も

ここまでの話だと、一般的な「お葬式」は「葬儀式」と「告別式」を含んだものということになります。すると、お葬式をさして「告別式」と呼ぶ場合、その表現は間違いなのでしょうか。

非常に紛らわしい話ですが、そうとはいえない事情があります。

そもそも「告別式」は比較的新しい言葉で、日本で最初におこなわれた告別式は中江兆民のものであったとされています。

兆民は無宗教者であると主張し、「葬式をおこなわないよう」と遺言して亡くなりました。この遺言に対し、友人や弟子が宗教儀式をおこなわないお別れの場として営んだのが告別式の始まりです。

それから関東大震災以後、葬列を廃し、寺ではなく自宅で縁ある人に囲まれながら簡素に葬儀式をおこなう見送り方が「告別式」と呼ばれ、主に都市部でおこなわれるようになりました。

そしてお葬式における告別の部分が重視されるほどに会葬者は膨らみ、高度経済成長期には薄く広い範囲の縁者が参列するようになっていきます。※1

葬儀式を含むお葬式のことを「告別式」と表現する地域の多くは、このような経緯をはらんでいます。

つまり、宗教者による儀式の部分はあるけれど、あくまで主体は故人と参列者とのお別れであるという意味合いから、「告別式」という表現を使っているのです。

つまり、「お葬式」と「告別式」、そして「葬儀」の違いは?

「お葬式」と呼ぶ場合、宗教儀礼とお別れの場という2つの意味をはらみ、どちらが重視されるかは表現されません。

一方で「告別式」と呼ぶ場合、宗教儀礼を含むがお別れを重視した場であるケースと、宗教儀礼をしないお別れの場であるケースとがあります。

また「葬儀」と呼ぶときには「お葬式」とイコールである場合が多いものの、儀礼を重視する意味合いがやや強いため、「告別式」とイコールであるとはいえません。

「葬儀」は納棺や通夜、火葬を含む一連の葬送儀礼とする説もあります。※2

いずれにせよ、どの語句を耳にしたとしても、どのような式なのかを断定することはできません。近年では「無宗教のお葬式」という言葉も出てきました。

お葬式、葬儀、告別式、どのような言葉で表現されても、表面的な意味に惑わされないようにしましょう。

※1『民俗小事典 死と葬送』(吉川弘文館)p105,村上興匡より
※2 雑誌「SOGI」を出していた表現ぶんか社のサイトより

この記事を書いた人

奥山 晶子(おくやま しょうこ)

山形県生まれ。冠婚葬祭互助会で2年間働いた後、出版業に従事。出版社の社員時代に日本初の喪主向け葬儀実用誌『フリースタイルなお別れざっし 葬』を発行(不定期)。以後、葬儀や墓について執筆するライターへ。

著書に「葬式プランナーまどかのお弔いファイル」(文藝春秋)、「終活」バイブル 親子で考える葬儀と墓 (中公新書ラクレ)などがある。2013年より2年間、「NPO法人葬送の自由をすすめる会」の理事を務める。