お葬式での思い出作りは必要なのか? ~写真撮影の重要性~
お葬式を取り巻く環境は年々変化しています。
皆さんは、お葬式についてどんなイメージを持っているでしょうか。
近年主流となってきた家族葬では、昔ながらの風習を残したまま新たなサービスが人気を博しています。
故人の人柄を表すような想い出コーナーの作成や、家族の想いを形に感謝を伝えるオリジナル会葬礼状など様々です。
今回は、お葬式での思い出作りの一つ「写真撮影」についてご紹介いたします。
お葬式で写真を撮るのは不謹慎?
結論から伝えると、まったく問題ありません。
ただし、注意しなければならないケースもあります。
実際のところ、お葬式で写真を撮ることに対して悪い印象を持っている方は少なくありません。
中でも、昔ながらのお葬式を知っている年配の方ほど抵抗があるようです。
最も注意したいポイントは、事件や事故に巻き込まれた方のお葬式は、撮影自体控えることを推奨します。
それ以外の一般的なお葬式では、写真を撮ることが当たり前の光景になっていることはご存知でしょうか。
もちろん、家族の許可は取ることは必要ですが、大切な家族との最後の思い出を写真に残す行為が、悪いことのはずがありませんよね。
最近では、葬儀社のサービスとして撮影することもありますので、気になる方は相談してみると良いでしょう。
写真撮影の意味
写真撮影自体に何の意味があるのか、それは家族の考え方によって様々です。
実際に写真撮影を希望した家族の声をご紹介いたします。
①会葬者を記録するための写真撮影
遺族は、会葬者への挨拶や葬儀担当者とのやり取りで、お葬式当日は忙しくなることが予想されます。
特に式中は席から離れることができません。
せっかく故人と交友のある方が参列をしても気づくことができないのは申し訳ないですよね。
そんな時に、記録として写真に残すことで、誰が来てくれたのかを顔をみて確認することができます。
会葬者の方は芳名帳に名前は残りますが、お顔の確認ができるのは写真だけです。
会葬者の把握に不安のある場合は、写真で記録を残すことをオススメします。
②大切な家族の繋がりを記録に残す写真撮影
親戚付き合いや近所付き合いが少なくなっている現代で、親戚が集まる機会は少なくなっていると思います。
特に親戚が地方に分散している場合、疎遠になっているケースもあります。
そんな中、親戚が集まる機会としてお葬式は重要な場となります。
久しぶりに会う親戚との再会ですから、ぜひ記録に残したいという家族は多く、故人も含めての集合写真を希望する方は非常に多いです。
故人のために駆けつけてくれた縁のある方々との繋がりを、記録として残せる数少ない機会です。
撮影のタイミングは、葬儀社や家族と相談をして、記録に残しましょう。
きっと思い出に残る写真になるはずです。
写真を撮るポイントの勧め
実際、お葬式という場で、どんなタイミングで写真を撮るのか想像できない方も多いのではないでしょうか。
そこで、私が考える写真撮影のタイミングをいくつかご紹介いたします。
①焼香中
親族含め、会葬者全員の写真を撮影します。
この写真を見返すことで、誰が来てくれたのかを把握することができるので、いつでも確認することができます。
撮影者に関しては、葬儀担当者に相談しておくことをオススメします。
②お花入れ
故人の納められた棺が、たくさんのお花で飾られる葬儀の締めくくりとして、人気の高い撮影ポイントとなります。
注意しなくてはならない点は、故人の姿を見ながらとゆっくりお別れの出来る最後の機会でもあります。
参列者がお棺に歩み寄る合間をかき分けながら、撮影を行うことのないように心がけましょう。
参列者全員から、故人を想う気持ちが溢れる時間です。
節度を持った撮影を心がけ、想いのこもった記録を残しましょう。
③集合写真
集合写真を撮る場所は、祭壇の正面で故人を囲って撮影するケースが多いです。
家族で祭壇を背に記念写真を撮る場合は、葬儀担当者に相談しましょう。
タイミングは通夜終了が好ましいです。
通夜の日は、故人の友人も参列することも多く、たくさんの方との思い出の写真を撮ることができます。
個人的な意見にはなりますが、集合写真はできるだけ笑顔で映ることをオススメします。
不謹慎に思われるかもしれませんが、表情の暗い写真は良い思い出にはなりません。
笑顔で明るい写真は、きっと皆さんの思い出に残ることと思います。
まとめ
葬儀での写真撮影をする場合は、節度を持った撮影を心がけることが大切です。
撮影の際は、故人とのお別れを妨げたり、誰かが追悼の辞を読んでいる時などは避けるようにしましょう。
また、故人の周りに花が飾られる出棺直前の時間は、遺族と故人が最後にお別れをする大切な場です。
きれいな姿をいつまでも残しておきたいという気持ちは全員の想いですが、節度を持った行動を心がけましょう。
お葬式をきっかけに家族同士支えあっていけるよう、絆を写真に残してみてはいかがでしょうか。
この記事を書いた人
齋藤 親(さいとう しん)
お葬式は家族を知る場面
数年前、祖母が亡くなった時、普段仕事ばかりしている母が、祖母に対し心から感謝の言葉を伝えていたこと。
今まで涙を見せることのなかった兄が人目を気にせず泣いていたこと。
家族の中でも様々な想いがあることを知りました。
そのときの気持ちを忘れずに、ご家族一人一人を、笑顔にできるよう心がけております。
心に残ったこと
お父様のお葬式を終えたご家族が「たくさんの人からお父さんの話を聞けて、色んなお父さんを知ることができました。
家族葬か一般葬で悩んでいましたが、私たちの話を聞いて、一般葬をオススメしてくれた齋藤さんのおかげです」と言っていただけたことが心に残っています。
出身:茨城県つくば市
趣味:釣り、ボルダリング
好きな映画:「天空の城ラピュタ」
好きな音楽:山崎まさよし