一日葬の魅力を全面に押し出してみた結果、、、
色んな一日葬の思い出を記事にしてきましたが、今回ご紹介するご家族もひときわ心に残っています。
一日葬のメリットが活かされたお葬式となりました。
一日葬をご検討中の方は、ぜひご参考にしてみてください。
五味家様の一日葬① 打ち合わせ
ある日の早朝、お客様用の電話で目が覚めました。
電話口には、聞き覚えのある声。
今回の喪主となる五味様(仮名)からのお電話でした。
「今しがた母がなくなりました。○○病院にいます。これからどうすればいいんでしょうか?」
実はこの方、数か月前から当社にお問合せいただき、実際に会ってのご相談をされた方でした。
「もしもの時は、いつでもご連絡ください」と伝えてあったので、電話から聞こえる声は落ち着いているように感じたのを覚えています。
私は、お迎えの時間をお伝えし、○○病院に向かいました。
それから、安置所(あんちじょ)といわれる故人様の身体を式当日まで保管施設にお連れしました。
安置も無事に終え、五味様の自宅へ移動し、打ち合わせが始まりました。
お葬式の内容に関しては、事前に相談を受けていた分、サクサクと項目が決まっていきました。
ただ、以前より五味様が懸念されていたことがふたつあります。
「お葬式にかかる費用」と「お呼びする人に対して」です。
五味様は、家族親族だけでのお葬式を検討されていました。
お呼びする範囲に変わりはありませんでしたが、問題は日程にあります。
聞けば五味様の家族親族間はとても仲が良く、お正月やお盆などに皆で集まることが毎年恒例行事だそうです。
集まる度に皆で集合写真を撮ることを大切にされているんだとか。
今回のお葬式でも、ぜひ集合写真が撮りたいと希望されていました。
通夜・告別式と2日間の式をおこなうとおもてなしする料理代もかさみ、遠方から参加される親族にホテルなどに宿泊してもらう必要がでてきます。
それにともなって、通夜と告別式で参加できる人が変わってしまう危険性にも頭を悩ませていました。
私は、皆で集合写真を撮りたいという五味様の希望を叶えるには、一日葬が相応しいと考え、提案しました。
一日葬のメリット
理由は、3つあります。
1つは、お葬式の日程を一日に制限することで式に参加される方が仕事に都合がつけやすい。
2つ目は、通夜料理がなくなるため、費用を抑えられる。
3つ目は、日程が一日なので参加される人にバラつきが出ない。
もちろん、デメリットにもなりうるものをはらんでいますが、五味様にとっては良い選択となりました。
五味家様の一日葬② 式当日
結果からいうと、入念な打ち合わせから執り行われたお葬式は、滞りなく終えることができました。
とくに印象に残っていることは、集まった親族の間から、「一日だけの式は、初めてだがこれからはこれがいいね」と話されていたことです。
集合写真も全員を撮ることができました。
後日、皆さまにお送りするそうです。
お葬式が終わり親族が解散された後、五味様に「なんとか喪主という大役を終え、思い描いたお葬式となりました、ありがとうございました」と言っていただき、私も一安心しました。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、特殊な例となりましたが一日葬の魅力が少しでも伝わりましたでしょうか。
故人の意向、喪主の希望、親族の意見、それぞれ軽視することのできないものです。
このすべてを聞き入れ、バランスをとり、提案実現していくことが葬祭プランナーの醍醐味といえます。
家族に寄り添ったお葬式をこれからもしていきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事を書いた人
坪木 陽平(つぼき ようへい)
家族以外で一番近い存在に
数年前、祖父が亡くなった時両親と葬儀の準備を進めました。
初めて会う方には勿論、ご住職やご会葬者、葬儀社の方にも気遣いばかりで、気が付いたら葬儀は終わっていました。
振り返れば祖父を想いながらしっかり見送ってあげられなかったことが心残りです。
自分の経験からご家族の想いを大切にしたお見送りをしていただきたいと思っています。
私にはいつでも何でもどんなに些細なことでも、遠慮しないでおっしゃっていただける関係づくりを目指しています。
心に残ったこと
お葬式を終えてから半年経ったお客様から電話が来て「元気してるのー?寒くなったから風邪ひかないようにねー」と息子に電話するかのように気軽に連絡いただけたことです。
これからも一人一人との繋がりを大事にしたいと思わせてくれました。
出身:新潟県妙高市
趣味:ラーメン屋巡り、断捨離
好きな映画:「そして父になる」
好きな音楽:GLAY