【東京葬儀】女性に選ばれる家族葬

葬儀屋さんをやってて思ったこと

皆さんは、仕事に対してどんなことを感じていますか。

「生活のため」「お金のため」「やりがいがある」など理由は様々あると思います。

今回は、自分がお葬式を仕事にして良かったと同時にまだまだやれることが多いなと感じた出来事を書いてみます。

ご紹介するのは、家族だけでお葬式を希望していた宮崎様(仮名)。

葬儀屋さんって、こんなこと思いながら仕事しているんだなと読んでいただけたら幸いです。

家族だけのお葬式=「一日葬」は、間違い?

出会いは、事前のご相談からでした。

宮崎様のお母様に重い病気がみつかり、余命1ヵ月と言われたことが葬儀を考えるきっかけになったそうです。

電話でのご相談から、宮崎様の不安に思っていることと要望が見えてきました。

1、お父様は、若くして既に他界しており、宮崎様が喪主を務めること。

2、今まで、知人友人の親のお葬式に参加したことはあっても自分が主催した経験がない。

3、ネットで調べた「家族葬」「一日葬」に興味がある。

実際に、私もお母様と直接お話ができ、「家族・親族だけで十分、ささやかに送って」と言われました。

というのも、以前おこなったお父様のお葬式は、一般の方を呼び100人以上の参列者があったそう。

準備と挨拶で、バタバタした思い出しか残っていなんだとか。

私は、ご相談に乗っている中で、家族葬と一日葬のメリットだけが見えていることに不安を感じました。

そんな時、いつも聞いている項目が3つあります。

一日葬を行う上で注意すべき3つのポイント

①菩提寺(ぼだいじ)の有無

菩提寺とは、お墓を管理してくれているお寺のことを指します。

他にも、先祖代々お葬式の時にお呼びしているお坊さんのことも菩提寺といいます。

お葬式をあげるにあたってとても重要なポジションの人物になります。

仏教全体にいえますが、通夜・告別式2日間のお葬式をおこなうことが基本的なお葬式の形と考えています。

一日葬という形のお葬式は、つい最近流行ってきている形なので、菩提寺によっては拒否される場合がありますので注意が必要です。

②参加される人数と内訳

お呼びする人数と内訳も重要です。

家族親族だけのお葬式であれば、他人に気を遣うことなくゆっくりと故人とお別れができることでしょう。

ただ、のちに問題になりうる点が、故人の交友関係やご近所の方です。

一日葬を行うにあたって、特定の友人を数人だけ呼ぶことを計画されるご家族はとても多いです。

しかし、故人の交友関係を全部把握しているご家族は、なかなかいません。

そうなると予想外に訃報が広がってしまい、結果多くの一般の方が参加することなったケースは実際にあります。

後日、訃報を聞きつけ、自宅へお線香をあげに来る人が絶えず、お葬式が終わってもいつまでも休まらないと言われることもあります。

実際によくあるケースなので、一日葬を検討中の方は注意しましょう。

③親族からの反感、理解を得られない

お葬式は、地域性がすごく根強い式典です。

地方の慣習が、そのまま全国の常識のように考えている人も多くいます。

普段の生活を送る上で、お葬式に参加することは、そう多くありません。

過去に参加したお葬式が、地方性の強いものだったとしてもそれを比べる要素が少ないことも一つの要因です。

上記の理由で、新しい一日葬という形は、受け入れがたい方は一定数いらっしゃることは確かです。

通夜を行わないと故人をしっかりお別れできないんじゃないか?など不安に思われる方もいます。

こうしたポイントを宮崎様に検討していただくと、どれも問題ないとのことでした。

それを聞いて、私も家族親族だけの一日葬が今回は相応しいと思い、話しを進めていきました。

事前のご相談によるメリット

大枠の内容が決まり、詳細なものに関しては実際依頼した時に、決めていこうということで事前のご相談は終了しました。

終わり間際に、宮崎様から言われた一言が印象的でした。

「どんなに家族の健康や明るい未来を想像していても、今回のことで、終わりは必ずあるんだなと思いました。
これから残された時間を大切に使うためにも、今日はとても有意義な時間になりました。ありがとうございました」

闘病生活を支える家族にとって、お葬式のことを考えることはとても複雑なことだと思います。

家族には、長生きして一緒に生きてもらいたいと思うことは当然のことですし、病気にも打ち勝ってほしいと願うものです。

現実には変えられないこともあります。

家族の死を考えることは、辛いことです。

しかし、どう見送ってあげたいかを考えることは、決して不謹慎でも悪いことではないと思います。

私は、宮崎様にとって一番大事なことは、葬儀の知識や今後の流れを把握したことではなく、信頼できる葬儀社を見つけたことだと思っています。

大切な家族を見送る時に、初めて会う人を信頼し、お願いをするというのはかなり精神的に負担が大きいです。

自分の要望や希望があっても、喪主の責任感などで小さなこととして飲み込んでしまう方もいらっしゃいます。

心からのお見送りをするためにも、事前のご相談はメリットが大きいといえます。

次回は、実際に宮崎様から依頼を受けたときに感じたことを書きたいと思います。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

【葬儀屋さんをやってて思ったこと2】に続きます。

この記事を書いた人

木南 健(きなみ たけし)

後悔を残さない最期を

数年前に父が急死した際、今の仕事に就いていればどれだけ母や兄妹の支えになれたのだろうと考えることがあります。
過去は変えることはできません。

あの日、抱いた悲しみや不安の根底にあったものは父をしっかり送ってあげたいという想いです。

同じように、大切な人との別れによる「悲しみ」「不安」を抱く方々の支えとなり、その根底にある「大切な想い」を形にするお手伝いができればと思っています。

心に残ったこと

まだ駆け出しの新人だったころ、お葬式が終わった後、喪主様に笑顔で力強く握手をされたことです。

期待にお応えできたんだと言葉以上に感じることができ、とても嬉しかったです。

出身:岡山県岡山市

趣味:弓道、読書

好きな映画:「サトラレ」

好きな音楽:BEGIN